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グループホーム水草ブログ

名古屋のグループホーム「グループホーム水草」のブログです。
風立ちぬ
 グループホームのブログなのに、こういう個人の趣味的なネタを書くのはよろしくないと、ご批判をいただき控えてまいりましたが、これはどうにも我慢できず、書いてしまいます。

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「風立ちぬ」を見ました。
とてもとてもよかった。
ジブリの中で、いちばん好きです。
堀越二郎と堀辰雄、美しい飛行機への夢と戦争の現実、
永遠の愛と限られた命・・・いろいろな思いをごちゃまぜに、夢の世界に描いています。
しかも、これを描いた宮崎駿監督は
戦闘機が大好きで戦争オタクだけど、戦争にはもちろん反対。核保有や原発問題、憲法改正論でも、参院選直前にジブリの考え方をはっきりと主張し、紙面を賑わしました。
そんな思いがたくさん詰まった映画ですが、
全編を通して、透明感にあふれ、実に美しいのです。
二郎と菜穂子の、残された時間の中で強い絆で結ばれた愛の描写が、もうほんとに切なくて切なくて切なくて、そして美しいのです。
二郎の、聡明で静かで淡々としたキャラクターが、そのまま映画を静かにラストへいざなうのですが、そこで流れる「ひこうき雲」(荒井由実)が、また新たな感動を呼びます。

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高校生の頃から、何度となく聞いて、もう新鮮味など無いはずの「ひこうき雲」。これが、めちゃくちゃ画像にマッチし、静かな感動がじわじわと増幅し、十代の荒井由実の声が美しい映像とともにとってもきれいに、胸に沁みるのでした。
たまりませんでしたね。
「ひこうき雲」に青春を重ねる人たちかな、みんなうるうるしてました。
この唄、この作品のために、40年前に生まれたのかも・・・て思っちゃった。
最近は、ちょっとユーミン離れしてる私ですが、たまにあの日に帰りたくなるんですね。
大人のジブリ、実にいいです。




日比野由美子
| gh-mizukusa | 映画ネタですいません | 18:59 | comments(0) | - |
久々に・・・
ほんとうに久々に、映画の話題。
興味の無い方はごめんなさい。 

今年見た映画のラインナップ!

(なんか全部、ぼわんと暗い画像で冴えませんが・・・)

「源氏物語」CIMG0836.JPG

厳密に言うと、去年の暮れに見たような気がしますが、ほとんど記憶が消えかかっていました。
絢爛豪華な平安王朝を舞台に、それはそれは美しい役者さんたちが夢のような幻想の世界を繰り広げるわけですが、全く印象に残ってない・・・
「JIN〜仁」の中で惚れ込んじゃった中谷美紀も、大好きな真木よう子も、いまパンフを見て、あ、そういえば出てたんだ・・・くらいな感じ。
私は、ほんとに歴史にロマンを感じにくい人だ。
歴史にのめり込む人をカッコ良いと思うのだけれど・・・ねえ。
歴史というより、古典かな?
そういえば、古典の時間はいつもアンチョコを開いて間に合わせていたっけ。





「山本五十六」CIMG0833.JPG

よかったです。
役所さん、五十六の人となりを、よく表現されているようです。
いつも冷静沈着で動じない、それでいて情に厚くお茶目でナイーブ。
人が大好きな軍人だったんだ、だから部下を失うことに心を傷めた人なんだ、と思いました。
物事に動じない平常心が、リーダーには必要なのか・・・。
コーチングのお手本かも。
実に魅力的な人柄です。

「やってみせ、
 言って聞かせて、
 させてみせ、
 ほめてやらねば人は動かじ。
 
 話し合い、
 耳を傾け、承認し、
 任せてやらねば、
 人は育たず。
 
 やっている、
 姿を感謝で見守って、
 信頼せねば、人は実らず。」




「マイウェイ」CIMG0834.JPG

実話をテーマにした壮大な戦争・友情物語。
その国・人種が複雑に絡み合い、日々敵になり味方になる・立場が逆転する・・・。
その戦争を、理不尽ながらも殺し合い、生き抜いてきた者の間には、最後に友情だけが残る。
韓国映画だけに、日本兵の残虐さもオブラートに包むことなく描かれています。
連続する戦闘シーンがちょっときつかったけど、オダギリジョーもチャン・ドンゴンもかっこよかった。




「ALWAYS 三丁目の夕日’64」CIMG0835.JPG

3作目になっても、期待を裏切らない傑作!
大好きなシリーズ。
夕日町三丁目の人々は、いつも一生懸命で人情深くて涙もろい、愛すべき人々です。
余分な解説は要りませんね。
これを見て泣くと、少し心が洗われます。




「麒麟の翼」CIMG0903.JPG

定番!お茶の間感動刑事ドラマ「新参者」
文句なしのキャスティング。
このキャスト・音楽なら、ちょっとくらい変な出来でも許せます。
でも、全然変な出来じゃなくて、ほぼ完璧!?
馬鹿な考え方のやつに、阿部ちゃん扮する加賀恭一郎がバサバサとわかりやすくお説教するところは、けっこう世のため人のためになると思います。
〜子供への愛情のかけ方は、間違えると子供の人生を変えてしまうのだ〜という、当たり前のことに
改めて気づかされた親は少なからずいたのではないでしょうか・・。
(それって、あんたでしょ?という声。正解!)
これも、泣けます。





やっぱり、わたし、感動して泣くことで、こころのバランスをとっています。



日比野由美子
| gh-mizukusa | 映画ネタですいません | 09:17 | comments(2) | - |
エンディングノート
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 わが尊敬する吉村施設長(グラード名古屋駅前・浄心)のブログで知った「エンディングノート」という映画ですが、
知ってしまったらこれはもう行くしかないと、矢も盾もたまらず、
夫婦50割(ミッドランドスクエアシネマの割引システム)の相方を誘い、見に行ってきました。

自分の死に至るまでの段取りを、人生最後の一大プロジェクトとして演出する、といういかにも第一線の営業マンらしいドキュメンタリーです。
こんなにも自分らしく、自分の人生の幕を引ける人はそうそういないでしょう。
彼はほんとうに、自分らしさも自分の愛される魅力も、無意識のうちによくわかっていて、
最期まで自分らしさを貫いて、愛されながら逝かれたという気がします。
(でも、亡くなる直前の入院をするか否かの議論のときも、ママを気遣う姿には感動でした。)

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もし自分だったら・・・やはり自分の死ぬまでの過程は、一分一秒たりとも無駄にせず、
フル回転でTo do リストを消化したいと思います。
でも彼のように、あんなに明るく家族と死を共有できるかな・・・・。
ちょっと、むずかしいな・・・。

学ぶべきところは・・・わたしの周囲の夫を見送った妻たちがみな、言っておきたいことを言えないまま意識が無くなってしまって心残りだった、と言っているので、このご夫婦のようにきちんと向き合って言うべきことを言っておくことが大事だと思いました。
エンディングノートを残していく人は気持ちを表現しておくことが可能ですが、残された人たちは感謝の気持ちや愛情を言えずに見送ることが多いのです。
これはけっこう、のちに後悔として引きずることが多いです。
以前、エンディングセンターの井上治代さんの講演を伺ったときに、エンディングノートの大切さを学びましたが、見送る側の(遺される側の)心残りや後悔を最小限にするために、あんな風に最後のときを共有できたらいいなとつくづく思いました。
妻に(初めて)「愛してるよ」という夫、「一緒に行きたい」という妻。
これが言えたか言えなかったかは、たいへんな違いです。

28年(実質35年!)連れ添った夫婦としては、心に染み入る作品でした。
そして、このお仕事をさせていただいている上で、「自分の死にかたを自分で決める」ということの大切さを、またまた確認した日となりました。




日比野由美子


| gh-mizukusa | 映画ネタですいません | 01:26 | comments(2) | - |
一枚のハガキ
 久々の映画ネタです。
新藤兼人監督が99年の人生をかけた最後の最高傑作〜と詠われている作品です。
母が見たいと言い出し、わたしも去年から封切を楽しみにしていたので、気の合ったところで出かけることにし、シニア料金と夫婦50割をもくろんで夫も誘いつつ3人で見てきました。
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「一枚のハガキ」
監督が自身の経験を元に、くじびきで戦争を生き残ってしまったものと残されたものの、苦しみや悲しみを描いています。
この映画は、この体験を語らずして引退するわけには行かないという、監督の執念のようなものを感じる作品です。
でも、監督の言いたいのは絶望ではなく、「生きているかぎり生きぬきたい」という未来への生命力で、残ってしまったふたりが新しい生活をはじめたラストシーンが、それを明るく印象づけています。
暗くないところが、監督らしいです。

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キャストがいいです。
大好きなトヨエツはやっぱりすてきだし、大竹しのぶはやっぱりすごい女優としか言いようがないし、六平直政も柄本明もいい味出しています。

もう長く名古屋に住んでいますが、名演小劇場にははじめて行きました。
すごいレトロな小さな劇場で、市内ではここでしか上映していないのがちょっともったいないです。
悲惨な物語ではないので、中高生くらいから見られます。
ぜひ、もう少したくさんの人に見てもらいたいです。


日比野由美子
| gh-mizukusa | 映画ネタですいません | 02:50 | comments(2) | - |
やった〜!ザックJAPAN!!!
日本中が見ていたんじゃないかと思うので、いまさらコメントする必要は無いでしょうが、改めておめでとう!ザックJAPAN!祝

うれしかった〜!感動しました拍手
筋書きの無いスポーツドラマはほんとうにおもしろくて興奮し、そして胸打たれます。
なんとしても勝ちたいという選手の強い思いが信頼できる監督のもと、チームとしてひとつになり、勝ち得た優勝です。

すばらしい魂に、すばらしいプレーに、すばらしい采配に、感謝です。

さて、こちらは筋書きがばりばりの映画のレポート。

「僕と妻の1778の物語」を見てきました。
これは、事前情報が多すぎで、期待が膨らんでしまっていたので、想像していた内容を超えることはありませんでしたが、やはり主人公の夫が成し遂げたことのすごさと妻への愛情には、ほんとうに敬意を表します。

あんな風に思われたいなラブという感想を持った妻は少なくありますまい・・・。


日比野由美子
| gh-mizukusa | 映画ネタですいません | 23:11 | comments(0) | - |
その街のこども
あと6時間足らずで、阪神淡路大震災から16年目のその時を迎えます。











きのうから、伏見ミリオン座で公開されている「その街のこども」を見てきました。

一年前のこの日、NHKで放送されたドラマ「その街のこども」が大きな反響を呼び、劇場版が製作されるに至ったものです。

メディアも主に悲しみを伝えることが多かった10年が過ぎ、その後何をどう伝えていくべきか、悩みはじめてできた「新しい表現」の作品だそうです。

実際に震災を体験している森山未來(勇治)と佐藤江梨子(美夏)が、ドラマかドキュメンタリーかわからないような、リアルな会話を延々と続けていきます。











ほとんど、神戸の街を勇治と美夏が歩き続けているシーンだけです。
その間に、地震から目をそむけていたふたり、少しずつ向き合おうとしはじめます。
でも、さまざまなかたちの心の傷があります。
だから、最後のシーンで東遊園地に辿り着いたふたりは「1・17希望の灯り」を前に会場へ行く美夏と、まだ行けない勇治とに別れます。
ほんとうに思いはそれぞれです。
その事実を、ごく素朴に、自然に描いています。
5時46分の、あの澄み切った空気の中の1・17のろうそくの灯りは、尊く美しいです。


日比野由美子
| gh-mizukusa | 映画ネタですいません | 23:59 | comments(0) | - |
映画鑑賞ラインナップ
年末押し迫って、このネタ?
秋以降、見た映画をちょっと整理してみます。
気ぜわしいので、カンタンに・・・。

「桜田門外の変」
「我らは井伊直弼の首一つを奪うために、どれだけ多くの命を道連れにしたのでしょうか」という関  鉄之介のセリフがすべてを語っています。
国を思い国を変えるために、自分の命をかけるひとがたくさんいたのですね。


「さらば愛しの大統領」
期待したほどおもしろくなかったので、とくにコメント無し。


「SP」
見た目が強そうで、守られることに縁が無い私は、「SP」とか「ボディガード」とかに妙に惹かれます。
岡田准一が、吹き替え無しで挑んでいる演技がすばらしい。
「龍馬伝」のお龍役の真木よう子に惚れ込んでしまいましたが、「SP」の中でもひたすらカッコよいばかりです。













「ノルウェイの森」
あの青春のバイブルのような原作に、強烈な影響を受けておられる方が、この作品をどう評価されるかはまったくわかりませんが、読んでいないわたしもそれなりに感じるものは大きく、観た後の余韻は数日続きました。
わたしよりも10くらい上の年代のお話ですが、とてもノスタルジーを感じます。
携帯もネットも無い時代の、純粋な愛を描いています。
松山ケンイチも菊地凛子も役柄とともに、とてもはかなくて壊れそうです。
他の役者さんも作品自体も、すべてが透明感と美しさの中にあります。













「最後の忠臣蔵」
とにかく、泣きました。
役所広司と佐藤浩市の演技が光る「あの場面」から後半、ず〜っと泣きっぱなしでした。
館内が明るくなっても涙が止まらない映画は、そうありません。
「忠義のために死ぬこと」を許されなかった二人の男の悲哀、いや哀歓の物語です。


「ロビン・フッド」
リドリー・スコット監督の定番、史劇スペクタクルです。
義母はこの手の、スケールの大きい歴史ものが大好きなので、お供しました。
わたしの得意分野ではないのですが、見ればこのジャンルはたいがいおもしろく、はずれがありません。
お話のヒーローは、いつもかっこよく勧善懲悪ですっきりします。
そしてこれは、ロビンとマリアンのラブストーリーです。


日比野由美子
| gh-mizukusa | 映画ネタですいません | 20:33 | comments(1) | - |
戦争はいけません
ずっと待っていた映画「キャタピラー」を観ました。


主演の寺島しのぶがベルリン国際映画祭で銀熊賞を受賞した映画です。
ほとんど、彼女の演技力を通して、すべてが表現されているような映画です。

いかに、国家権力の正義の名の下の戦争が理不尽なものか、いかに、戦争が一般市民に狂気をもたらすのか、ストレートに描かれています。

そして、それに加えて田舎の農家の嫁・女という抑圧された存在を、生々しく描写しています。

やっぱり戦争はいけません。
こんな楽しくないマイナー映画は、まずヒットしませんが、でもやっぱり戦争を知らない人は観ておくべきだと思います。

やっと近所の劇場での公開となったのですが、欲を言えば、やはり8月前半に観たかったです。


日比野由美子
| gh-mizukusa | 映画ネタですいません | 23:27 | comments(0) | - |
豪華三本立て!?
鮮度が落ちた映画ネタがありますが、この頃たまりがち・・。
この辺でちょっとアップしておかないと、最近は受賞作や話題作がぞくぞくと出現してきたので、観なくちゃならないものが溜まりそう・・・。

8月のあたまに観たのが「インセプション」(レオナルド・デカプリオと渡辺謙のやつ)

主人の母のリクエストで見に行きましたが、はっきり言ってちょっと疲れるストーリー。
他人の頭の中に侵入してアイディアを盗むプロフェッショナル集団が生まれ、依頼人からのミッションでとても危険な仕事をする・・・。
発想が余りにも突飛で複雑なので、理解できるまでに少し時間がかかります。
中座するお年寄りが何人か現れ、エンドロールを見ずに立つ人が多かったということは、みなさまあまり満足されていなかったのだと想像します。
そんな中でひとり「面白かったがね・・」と感想を述べた80歳の母は、頭が若いのか・・?

続いて「ハナミズキ」

これはもう、一青窈の歌だけで無条件に泣けるので、映画の出来はあまり批判しないことにします。
わたしはこてこてのラブストーリーが大好きなので、少しくらい無理があってもまったくOKです。
あ〜、い〜な〜、切ない恋心でいっぱいの年代って・・・。



「きな子」
これは単に犬好きが、かわいい〜って言いながら、観る映画。
警察犬にあまり向いていない性格の犬が、見習い訓練士とともに合格に向かってチャレンジするという実話から生まれたお話ですが、
テレビドラマ級の内容なので、期待は禁物。
ちなみに、今年も「きな子」は試験に受からなかったそうです。
「あきらめないでがんばって!」と言うのが果たして本人(本犬)のためになるのか、よくわからないです。


日比野由美子
| gh-mizukusa | 映画ネタですいません | 21:34 | comments(0) | - |
必死剣 鳥刺し

映画「必死剣 鳥刺し」を見てきました。
藤沢周平「隠し剣」シリーズ。
勧善懲悪の時代劇が苦手な私も、この作者の現代に通ずる感情のドラマは悲恋物語のようで好きです。
剣の達人であるがゆえに己を殺して、悲しい選択を余儀なくされる優しくて強くて静かな武士が、共通のヒーローです。(たぶん・・)
今回は、それが大好きな豊川悦司なのでそれだけで胸震える(?)思い。
でも、意外に脇役の吉川晃司の方がビジュアル的にはまげが似合ってかっこよかった。
「死にたかったときに死ぬことを許されず、生きたかったときにそれを阻まれる。」その瞬間、その思いのすべてを秘剣「鳥刺し」に込めて、見事な死にざまを見せた、ほんとうに静かな男の最期はやはり悲しかった・・・。


日比野由美子
| gh-mizukusa | 映画ネタですいません | 01:14 | comments(0) | - |
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